映画「のみとり侍」公式サイト

寛之進が暮らす貧乏長屋の隣人。
貧しい子供たちに無償で
読み書きを教える寺子屋の先生。

鶴橋組は居心地が良くて、鶴橋監督は学校の先生というか、現場では校長先生の導きを受けているような感じでした。今でも忘れられないのですが、初日のファーストシーンの撮影が終わると、鶴橋監督から「文句があるか?」と言われました。その言葉にはびっくりしましたが、「僕の中で、監督に伝えたいことはあるか?」という意味でおっしゃってくれたのです。鶴橋監督にしかない角度の物の見方で、明確に役者に指示を出され、その分、役者を信頼されて、本音を引き出そうとして下さるのが鶴橋監督です。友之介という役は、天然というか実直というか、アクがないようでいてアクのある面白い役です。阿部寛さんとご一緒するシーンが多かったのですが、僕は元々阿部さんのファンで、舞台を観に行ったり、今まで色々な役の阿部さんを観てきました。阿部さんが演じられた役は、シュールな部分とコミカルな部分がマッチして、笑わそうとしなくても、阿部さんの存在だけで不思議な空間が生まれていく、そんな凄みが現場に蔓延していて素晴らしいと思いました。『のみとり侍』は鶴橋監督が40年も温めていた企画ですので、シニカルで、シュールな新しい鶴橋ワールドの時代劇が誕生すると思います。

【斎藤工:プロフィール】
1981年8月22日生まれ。東京都出身。
近年の映画出演作品
『サラバ静寂』『blank13』『マンハント』『生きる街』『去年の冬、きみと別れ』(18)